なぜ身長が伸びないのか

高身長、低身長は、両親や家族の遺伝で決まるもの?

子どもの身長が低いのには様々な理由が考えられますが、多くの場合、小柄な子どもは、両親や家族も同様に小柄。

よく言われている遺伝的な要因、ってやつです。

ただ、なかには遺伝的・体質的な要因以外によって、成長にブレーキがかかっているケースもあるといいます。

それは具体的には、どんなものなのでしょうか?

身長が小さい理由

実際、身長を左右する原因の90%以上が遺伝的・体質的な原因によるものだと言われています。

もっと身長が欲しい、伸ばしたいと思って、身長が伸びるストレッチをしたり、身長が伸びる食べ物を積極的に食べたりしたとしても、どうしようもない面が大きいんです。

どうしようもない理由ならまだあきらめがつきますが、どうにかできるのに、適切な対応をとらなかったせいで、身長が伸びない、となったらどうでしょう。

後悔をズッシリと抱え込むことになってしまうのではないでしょうか。

遺伝的な要因以外で身長が伸びないケースとはどんなものがあるのか、そして、それに対処できる方法があるのか、について、調べてみました。

身長が伸びない6つの理由

1,ホルモン異常(成長ホルモンの分泌不足)

子どもの成長を調節する成長ホルモンの分泌が不足すること。

典型的には、生まれたときに、成長ホルモンを分泌する脳下垂体付近にダメージを受けることで、成長ホルモンがうまく分泌されなくなるケースが考えられるそうです。

また、生まれた時点では問題がなかったとしても、脳下垂体付近に腫瘍ができるなどの病気によって、正常に成長していた子どもが、あるとき、急に身長の伸びが鈍化することもあるといいます。

急に伸びが止まるってパニックになってしまいそうで、怖いですね…

ただ、成長ホルモン異常は、治療ができるので、早期発見・早期治療がとても重要になってきます。

成長ホルモンの役割とは…

成長ホルモンとは脳下垂体から血液中に分泌されるホルモンのことで、軟骨を形成し、骨を作る役割を果たしてくれる大切な存在。

成長ホルモンの分泌が不足している子どもは、身長の伸びが低下し、周囲の正常な成長を遂げている子どもたちと比べて、低身長となります。

また、成長ホルモンは身長を伸ばすためだけのものではないんです。

糖・脂質の代謝やタンパク質の合成にも関係してくる、とても重要なホルモンなんです。

2,染色体異常(ターナー症候群)

ターナー症候群とは、聞いたことがないフレーズかと思いますが、女の子だけにおきる染色体の異常のことです。

異常とは、2本あるX染色体のうち、1本しかなかったり、一部が欠けている状態を指します。

ターナー症候群の女の子は低身長であっても、均整のとれた身体に成長しますが、そのうち、70%近くというかなりの高確率で、二次性徴が見られないことや、難聴や心臓病といった合併症のおそれがあるといいます。

3,小さく生まれたことによる影響(SGA性低身長)

SGAとは”small-for-gestational age”の略で、お母さんのお腹の中にいる期間に相当する標準身長・体重と比較して、小さく生まれたことを指します。

身長と体重の両方が10パーセンタイル(100人中小さいほうから10番目)未満であると、SGA(出生時の身長・体重をみて専門医が判断)となるそうです。

ただ、SGAで生まれたから、その後も低身長のまま、というわけではなく、およそ90%は2~3歳までに身長が標準範囲に追いつくといわれています。

ですが残りの約10%の子どもたちは成長が追いつかず、「SGA性低身長症」が疑われるそうです(図2参照)

SGA性低身長症は、一定の条件(図1の斜線部分)に該当する場合には、成長ホルモンによる治療が可能になるそうです。

4,骨・軟骨の異常

骨や軟骨そのものの異常が原因で、身長が伸びない病気もあるそうです。

胴体と比較して手足が極端に短いのが特徴で、遺伝もありますが、80%以上が家族に同様の異常がないにもかかわらず、子供だけに異常が発生する突然変異だといいます。

5,主要臓器の異常

心臓、肝臓、消化器…

主要な臓器に異常があることが原因となって、成長に必要な栄養を体内に取り込むことができず、その結果、身長が伸びないケースもあるといいます。

6,心理社会的原因

ここまで紹介した5つは身体的な病気ですが、それとは別に、心理的、社会的な原因によって、身長が伸びないケースもあります。

具体的には、両親からの虐待やネグレクト(育児放棄・育児怠慢)など、愛情が欠如することで、良好な精神関係が形成できず、このために生じる精神・身体症状として、身長が伸びないということにつながるといいます。

身長欲しかったと後悔しないために

遺伝的・体質的な要因によらない要因として、いろいろなケースがあるんですね。

そう考えると、多少、平均身長よりも低いくらいで、悩んでいるなんて、贅沢な悩みとすら、言えるかもしれませんね。

ただ、中には、治療することで、成長を促すことができる可能性もたしかにあります。

治療さえしておけば、、、と後になって、後悔してももう時間を巻き戻すことはできません。

そんな後悔を避けるためには、身長の記録や成長の伸び率を注意深く観察して、何かおかしいのでは…と早めに異変に気づくことが、まず最初のカギとなります。

子どもの成長について、違和感や異常を早期に発見するために役立ってくれるのが「成長曲線」です。

身長成長曲線とは

成長障害かもと思ったら…

成長曲線を描くことが異変早期発見のキーとなります。

いざ、身長の伸びが小さい、遅れていると感じたなら、早め早めに専門医に相談することが大事になってきます。

成長障害かどうかを判断するには医師による検査が必要です。

そして、その治療法も原因によってさまざまですので、疑わしいと感じた場合には、適切な治療を受け、健やかな成長の可能性を少しでも広げるためにも、早期に病院に行くようにしましょう。

まとめ

子どもの身長が伸びないのは、親や子どもの努力次第でなんとかなる部分よりも、ならない部分の方が大きいのは、正直、悔しいところですよね。

ですが、なんとかなるのに、何もしなかったというのが一番悔やむことになると思うんです。

子どもの将来のためにも、親が子どもの成長をつぶさに観察してあげて、もし異変や異常を感じたら、早め早めに行動をおこしてあげたいところですね。