身長と睡眠の関係

「寝る子は育つ」

日本人なら誰もが聞いたことのあるフレーズではないでしょうか。

よく眠ることが、子供の成長には大事だということですが、具体的に、睡眠と身長にはどんな関係があるのか、気になりませんか。

子供の身長を伸ばすためには、

「何時に就寝するのがいいのか?」

「睡眠時間はどのくらい確保するのがいいのか?」

といった具体的にどうすればいいのかという点が、実はよくわからないということ、ありませんか。

そこで、身長と睡眠の関係について調べてみました。

夜型化する子供たち

これは多くの人が感じていることではないでしょうか。

生活環境の変化とともに、子どもの生活時間は夜型化しています。

最近の小学生、中学生、高校生それぞれの就寝時刻を比較すると、学年が進むにつれ、遅くなっていることがわかります。

学校の開始時間は変わらない以上、就寝時間が遅くなればなるほど、睡眠時間は減少することになりますよね。。

そして、起床時間も遅くなりがちになるので、時間がなくて、朝食を抜くことが日常化している子供も少なくないといいます。

さらに驚いたことに、小学生以前の幼児でさえも、夜型化の傾向が見られるといいます…

「幼児健康度調査報告書」(社団法人日本小児保健協会)によると、22時以降に就寝する3歳児の割合は52%にものぼるというんです。

なんと3歳児の過半数が22時以降に就寝しているなんてショッキングですよね。

身長と寝る時間

そもそも、身長を伸ばすために、なぜ睡眠が必要なのでしょうか。

睡眠が身体を休めるためだけでなく、子どもの成長において大きな役割を果たしている理由…

それは、成長ホルモンの分泌にあります。

子どもは、乳児期から思春期にかけて急激に背が伸びますが、身長は成長ホルモンと呼ばれる物質が働くことによって伸びるんです。

そして、成長ホルモンがもっとも多く分泌されるのが睡眠時なのです。

だから、質のよい睡眠をとることが子どもの成長に欠かせないんです。

夜型化して、睡眠時間が足りない、就寝時刻が遅い状況では、質の良い睡眠を確保することが困難です。

すると、成長ホルモンが十分に働いてくれません。

その結果、成長に悪影響を及ぼしかねない、ということになるんですね。

理想的な睡眠時間は??

では、理想的な睡眠時間はどのくらいなのでしょうか。

理想的な就寝時刻といったら、何時になるのでしょうか。

子供の身長がスクスクと伸びるために、どんな睡眠が望ましいのでしょうか。

米国睡眠医学会によると、年齢別の理想的な睡眠時間は、

  • 4カ月~12カ月:1日12時間~16時間
  • 1歳~2歳:1日11時間~14時間
  • 3歳~5歳:1日10時間~13時間
  • 6歳~12歳:9~12時間
  • 13~18歳:8~10時間

とされています。

「そんなに多いの!?」って感じた人、かなり多いのではないでしょうか。

果たして現在の日本で、この理想的な睡眠時間をしっかり取れている子どもは、どれくらいいるのでしょうね…

理想的な就寝時間は??

理想的な就寝時間として、よく耳にするのは、「午後10時から午前2時の間が最も多く成長ホルモンが分泌されるゴールデンタイム」ですよね。

ということは、午後10時までに就寝するのがベストということなのでしょうか。

ゴールデンタイムについては、多くの人が知る、ある意味、常識といってもいいような話だと思います。

ですが…

医学博士の田中敏章氏によると、それは誤解だというんです。

ゴールデンタイムが、誤解ってどういうこと??

田中博士によると、成長ホルモンは特定の時間に分泌されるものではないというんです。

何時に寝たとしても、深い眠り(深睡眠)の状態にさえなれば、成長ホルモンは分泌されるというんです。

深い睡眠の時に成長ホルモンが集中的に分泌されるものの、その分泌のタイミングは夜の22時から2時といった「時計で決められた時刻」には依存しないというんです。

てことは、、、

極端にいえば、深夜3時に就寝して、お昼に起床したとしても、質の良い眠りと十分な睡眠時間さえ確保できていれば、成長ホルモンはしっかり分泌されるということになりますね。

身長と寝る時間は関係ない??

「就寝時間はいつだろうとかまわない」ということなのでしょうか。

「午後10時までに寝ないと!」と意識してきたのは、実はまったく意味がないことだったでしょうか。

ですが、田中博士は、規則正しい生活のためには、午後10時前に眠りにつくのはとても良いことだというスタンスです。

ちょっと、ほっとしました。

今まで22時までに寝ようと頑張ってきたことが無意味ではなかったということで、少し安堵しました。

同じ睡眠時間・深い眠りを取れたとしても、寝る時間が遅いほど、起きる時間も当然ですが、遅くなりがち。。

でも、学校のスタート時間は一定。。。

ということは、起床時間が遅くなればなるほど、朝食を食べる時間がない、朝食を抜くということが起こりやすくなるわけですよね。

成長に欠かせない栄養補給のチャンスを逃すことになるので、やっぱり22時くらいまでに早め早めに寝ることは、大事といっていいのではないでしょうか。。

せっかく、22時までに就寝するという習慣がついているなら、そのまま、継続するのが一番ですね。

睡眠不足で成長が止まる??

睡眠不足が子どもの成長に悪影響を及ぼす理由は、成長ホルモンの分泌だけではないようです。

実は、子どもの第二次性徴を早めてしまうリスクも指摘されているんです。

睡眠ホルモンの一種で眠気を誘う「メラトニン」は、夕方になるとたっぷりと出ます。

特に子どもはメラトニンがどっさりと出ます。

このメラトニンは、眠りを誘う以外に重要な役割があるんです。

それは第二次性徴の発生を抑えること

8歳や9歳で胸が大きくなったり、陰毛が生えたりしないのは、メラトニンによってストップされているからなんです。

そして、成長するにつれて、メラトニンの分泌量も少しずつ減少していく中で、胸が膨らんできたり、陰毛が生えてきたりといった第二次性徴が始まるといいます。

そしてあるとき、女子の場合は初潮が、男子の場合は夢精が起こります。

通常は中学生ころに起こるのですが、小さいときから就寝時間が遅かったり、睡眠時間が不足していると、メラトニンの分泌量が減ってしまって、第二次性徴の発生を抑える働きが利かず、初潮が早く来てしまうというんです。

そして、女子は月経が始まると成長が止まるというんです。

つまり、最終身長が低くなることになりかねないんです…

まとめ

やはり「寝る子は育つ」というのは、間違いなさそうですね。

ただ、常識のように世間に進陶しているゴールデンタイムの話が誤解だという医師の意見はかなりの驚きでした。

ですが、やはり、早寝して、睡眠時間をしっかり確保するといった規則正しい生活リズムは大事なのは間違いなさそうです。

子どもの身長の伸び、健全な成長のために、しっかり生活リズムを守りたいものですね。